各論:5) 当座預金
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💡 当座預金の基本ルール:増えたら左!減ったら右!
当座預金も銀行にある会社の財産なので、もちろん「資産」のグループです。
そのため、お金を預け入れた時は「借方(左)」に、小切手を振り出して支払った時は「貸方(右)」に記録するという絶対ルールがあります。まずはこの感覚を掴みましょう!
【仕訳の基本パターン】
📈 当座預金が増えた時(例:手元の現金100円を当座預金に預け入れた)
📉 当座預金が減った時(例:100円の商品を仕入れ、小切手を振り出して支払った)
【そもそも当座預金・小切手って何?】
当座預金と小切手
当座預金とは
普通預金が「振込・引落のための口座」だとしたら、当座預金は“小切手を使うための専用口座”です。
小切手とは
会社の世界では、何百万円、何千万円というお金が動きます。現金をカバンに入れて持ち歩くのは危険ですよね。そこで、「現金を持ち歩かずに安全に高額を支払う」「支払いの証拠を残す」ために、現金の代わりに「小切手」という紙のチケットに金額を書いて渡すのです。
小切手の仕組み
小切手を使った支払いは、以下のような流れで進みます。
当社 → 取引先
小切手に金額を書いて渡す
取引先 → 銀行
受け取った小切手を銀行へ持っていく
銀行 → 当社の当座預金
当座預金からお金が引き落とされる
- 振出(ふりだし):小切手に金額を書いて、取引先に渡す。
- 提示(ていじ):受け取った取引先が、銀行に小切手を持っていく。
- 引落し(ひきおとし):銀行が、当社の当座預金からお金を引き落として取引先に払う。
仕訳のタイミング
実際にお金が引き落とされるのは、受け取った相手が小切手を銀行へ持っていった時です。
しかし、「相手がいつ銀行に行くか」なんて、当社には分かりませんよね。
そこで簿記では、細かいタイムラグは気にせず、
「小切手を相手に渡した(振り出した)瞬間に、当座預金からお金が減った」と見なして、すぐに仕訳を切るルールになっています。
💡 結論:覚えるのはこれだけ!
「小切手を振り出した = すぐに当座預金の減少(右へ)」
※試験問題で「小切手で支払った」と言われたら、「当座預金が減った」と全く同じ意味だと脳内変換して仕訳をしましょう!
小切手を使用した取引と仕訳パターン
⚠️ 【超重要】小切手の仕訳は「支払い1つ」と「受取3つ」で整理する!
小切手を使った取引で迷ったら、まずは「自分が支払う側か、受け取る側か」を考えましょう。
実は、自分が支払う時のルールはたった1つだけでとても簡単です。要注意なのは「受け取る時」の3パターン(原則と例外)です。一つずつ順番に整理していきましょう!
📤 1. 小切手で「支払う」時(パターンは1つだけ!)
どんな状況?: 商品の代金などを支払うために、自社の小切手に金額を書いて相手に渡した(振り出した)。
なぜこの処理?: 自分で小切手を振り出した時は、小切手を渡した瞬間に「当座預金からお金が減った」と見なすルールだからです。支払った相手科目を借方、当座預金の減少を貸方に書きます。
📥 2. 小切手を「受け取った」時(3つの判断ルート)
小切手を受け取った時の処理は、「誰が書いた小切手か」と「その後どうしたか」によって、1つの原則と2つの例外に分かれます。現金パートの知識を思い出しながら整理しましょう。
どんな状況?: 取引先が振り出した小切手を受け取り、そのまま金庫にしまった。
なぜこの処理?: 他人が書いた小切手は、銀行へ行けばすぐに換金できる「通貨代用証券(簿記上では現金と扱うもの)」だからです。受け取った小切手を現金の増加として借方に書きます。
どんな状況?: 他人の小切手を受け取ったその足で、すぐに銀行へ行って当座預金に預け入れた。
なぜこの処理?: 本来は「①現金をもらう ➔ ②銀行へ預ける」という2段階の仕訳が必要ですが、これを1つにまとめる(ショートカットする)ルールだからです。現金をいったん通さず、最初から当座預金の増加として借方に書きます。
同時に処理すると、現金が相殺されるため、最終形は「当座預金 ×× / 相手科目 ××」になります。
どんな状況?: 以前、当社が支払いのために振り出した小切手が、返品やキャンセルなどで戻ってきた。
なぜこの処理?: 当社が小切手を振り出した時、すでに「当座預金の減少」として記録しています。それが戻ってきたということは、「引き落とされる予定がなくなった」ということなので、減らしていた当座預金を元に戻す必要があります。戻ってきた小切手を当座預金の増加として借方に書きます。
※自社が以前振り出した小切手が戻ってきたので、現金ではなく当座預金を戻します。
💡 まとめ:小切手を使った取引の「仕訳ナビ」
| 場面 | 状況(問題文のキーワード) | 仕訳の型 |
|---|---|---|
| 支払い | 小切手を振り出した | 相手科目 ×× 当座預金 ×× |
| 受け取り | 他人振出し小切手を受け取った | 現金 ×× 相手科目 ×× |
| 受け取り | 小切手を受け取り「ただちに当座預金とした」 | 当座預金 ×× 相手科目 ×× |
| 受け取り | 自己振出し小切手が相手から戻ってきた | 当座預金 ×× 相手科目 ×× |