算定式と仕訳の型を教科書の流れで確認
ここからは、effbokiの実際の教科書を使って、算定式の意味と、仕訳の型に込められた「理屈」を図解で順番に解説していきます。
Step 1:決算 - 貸倒引当金の設定 -
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1 貸倒れの見積額の算定方法
決算日を迎えました。今年の売掛金に対して「来年、回収できなくなるかもしれない金額」を見積もって、準備をしておきます。
まずは、期末の売掛金について「いくら回収できなさそうか=回収不能見込み額(=いくら引当金を用意しておくべきか)」を計算します。 試験では次の式をそのまま使います。
- 回収不能見込み額:期末売掛金残高 × 貸倒実績率で計算する、将来回収できないと見込む金額
- 貸倒実績率:「過去の経験上、だいたい何%くらいは回収できなくなる」という割合。問題文で2%などと指示されます。
例 例題(決算:見積計算)
決算日。期末売掛金 500,000円、貸倒実績率 2% とする。
回収不能見込み額はいくらか。
まず、この計算で「何を求めたのか」をしっかりイメージしましょう。
計算の目的:「目標のクッション額(貸倒引当金)」を決めること
この計算は、「いま帳簿にある売掛金のうち、来年どれくらい回収できなくなりそうか?」という未来の危険度を予測するためのものです。
500,000円: 決算日時点で、まだお客さんから回収できていないツケ(売掛金)の総額です。
2%: 「過去の経験上、だいたいこのくらいの割合で回収できなくなる」という実績データ(貸倒実績率)です。
これを掛け合わせた 10,000円(500,000×2%) という数字が、決算が終わったあとに「貸倒引当金(クッション)の残高として、最終的に残っていてほしい目標金額」になります。
初学者が勘違いしやすいポイント
ここで一番大事なのは、この10,000円は「今すぐ誰かが倒産して損をした額」ではないということです。
今はまだ誰も倒産していませんし、本当は来年50万円全額を回収できるかもしれません。しかし、「念のため、これくらいは失敗するリスクとして覚悟して準備しておこう」という、あくまで見込みの金額なのです。
ここから先の決算整理仕訳では、この「10,000円」という目標金額に向けて、帳簿のクッション(貸倒引当金)を足したり引いたりして調整していくことになります。
2 決算整理仕訳
目標金額が決まったら、決算整理仕訳を切ります。まずは金額を気にせず、勘定科目の「型」を押さえてください。
借方:貸倒引当金繰入(費用)
「今年の売上には、これくらい失敗リスクがあるよ」という今年の覚悟。
今年の費用としてP/Lに計上します。
貸方:貸倒引当金(資産のマイナス)
「全部は回収できないかもしれない」というB/S用のクッションです。
例 例題で確認する
回収不能見込み額 10,000円を決算で設定する。仕訳を行いなさい。