簿記3級 固定資産・減価償却

【決算整理】減価償却のまとめ!4つの用語と定額法の計算・仕訳ルール一覧|簿記3級

減価償却の計算式、残存価額、間接法や累計額……。覚えることが多すぎて頭がパンクしていませんか?バラバラの暗記から卒業するには、「全体マップ」を眺めるのが一番の近道です!絶対に覚えるべき4つの用語から、計算と仕訳のルールまで、減価償却の全体像を一覧でスッキリ復習しましょう。

先に結論

簿記3級の「減価償却」は、計算式や仕訳のルールなど覚えることがたくさんあります。これらをバラバラに暗記しようとすると、本試験で必ず頭が真っ白になってしまいます。

結論から言うと、減価償却をマスターする最強の近道は、以下の「全体像(構造マップ)」を頭に入れておくことです。

  1. 目的: なぜやるのか?(利益と資産の価値を正しく見せるため)
  2. 用語: 計算に使う4つのキャラクター(取得原価・残存価額・耐用年数・帳簿価額)
  3. 計算: 定額法による2ステップ(1年分を出す → 使った月数で調整する)
  4. 記帳: 直接法(直接引く)と間接法(累計額に貯める)の違い

この記事では、減価償却の学習で迷子にならないための「俯瞰図」をスッキリ整理してまとめました。頭の中を一度クリアにして、全体像を復習していきましょう!

なぜ間違えるのか

初学者が減価償却の問題でミスを連発してしまう原因は、主に以下の3つです。

1. 4つの重要キーワードの意味があやふやなまま解いている

「取得原価」「残存価額」「耐用年数」「帳簿価額」。この4つの意味を自分の言葉で説明できないまま計算式に数字を当てはめようとすると、ひっかけ問題で違う数字を拾ってしまいます。

2. 計算のステップを飛ばして「残存価額」を引き忘れる

定額法の計算で一番多いミスがこれです。取得原価をそのまま耐用年数で割ってはいけません。「最後に残る価値(残存価額)」を先に引いておくというステップ1を飛ばすと、計算結果がすべてズレてしまいます。

3. 直接法と間接法の「勘定科目」を混同している

計算は完璧にできたのに、最後の仕訳で使う勘定科目を間違えて失点するパターンです。「直接法=貸方は備品などの資産」「間接法=貸方は減価償却累計額」という、帳簿への書き方のルールの違いをセットで整理しておく必要があります。

減価償却の全体像を教科書の流れで解説

ここからは、effbokiの実際の教科書を使って、減価償却の「目的・用語・計算・記帳」の全体像を順番に振り返っていきましょう。

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全体像(俯瞰図・構造マップ)

1. 減価償却とは?(何のためにやるの?)

一言でいうと、長持ちする資産を買ったとき、その費用を「使った期間」に分けてピッタリ配分するルールです。

💡 目的(なぜやるのか?)
  • 利益を正しくする(費用収益対応):売上に貢献してくれた年ごとに費用を分けて、成績を正しく見せるため。
  • 資産を盛りすぎない:古くなった資産を「新品と同じ価値です」とウソをつかず、今の本当の価値に近づけるため。
  • 年ごとの比較をしやすくする:買った年だけ費用がドカンと跳ね上がるのを防ぐため。

2. 絶対に覚えるべき4つの重要キーワード

計算や仕訳に登場する、メインキャラクターたちです。

用語 意味(一言でいうと)
取得原価
(しゅとくげんか)
買ったときの値段(本体代 + 使えるようにするための付随費用)
残存価額
(ざんぞんかがく)
使い終わったあとに、最後に残る予定の価値(引くのを忘れない!)
耐用年数
(たいようねんすう)
その固定資産を使える予定の年数
帳簿価額
(ちょうぼかがく)
帳簿にいま残っている、実質的な「いまの価値」

3. 計算式(定額法)の2ステップ

減価償却の計算は、「1年分の基本料金を出す」→「使った月数で調整する」のシンプルな2ステップです。

ステップ①:1年分を出す(絶対に最後に残る分は引くこと!)
1年分(12か月分)の減価償却費
取得原価 処分後に残る価値は差し引きます 残存価額
耐用年数
ステップ②:使った月数にする(期中取得の月割計算)

年の途中で買った場合、1年目だけは「実際に使った月数」だけを費用にします。

当期の減価償却費 1年分の減価償却費 × 当期の使用月数 12か月

4. 決算の仕訳(直接法と間接法)

計算した金額を帳簿に書くルールです。簿記3級の主役は間接法です。

比較項目 直接法(ダイレクトに削る) 間接法(3級の主役:別に貯める)
考え方 固定資産の金額から直接引く。 買った金額は残し、減った分を別の勘定科目に貯める。
仕訳 (借)減価償却費 XXX /(貸)備品 XXX (借)減価償却費 XXX /(貸)減価償却累計額 XXX
勘定科目 貸方は、備品など「資産の減少」 貸方は、資産を間接的に引く「マイナス専用の勘定科目」

5. T字勘定紹介

減価償却費のT字勘定
減価償却費(費用)
発生
増えるときは借方(ホームポジション)
減るときは貸方
減価償却累計額のT字勘定
減価償却累計額(資産のマイナス勘定)
減少(固定資産を売却した時等、取り崩す)
増加
減るときは借方
増えるときは貸方(ホームポジション)

全体像がわかれば、減価償却はただのパズルになる!

減価償却の全体マップは頭の中で整理できましたか?

「ああ、今は計算式の話をしているんだな」「今は帳簿の書き方の話をしているんだな」と、自分が全体マップのどこにいるのかを意識するだけで、減価償却への苦手意識は一気に消え去ります。 このページをブックマークしておき、問題演習で迷子になりそうになったら、いつでもこの「俯瞰図」に戻ってきてくださいね!

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著者
effboki編集部
監修
effboki簿記学習設計チーム
公開日
更新日

この記事は、簿記3級・2級の学習者がつまずきやすいポイントを、教材設計と質問対応の観点から整理しています。