Step 4:諸掛かり・保管費(送料や運賃の整理)
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商品を運ぶための送料や、倉庫に置いておくための保管料。こうした商品売買にともなって発生する追加コストのことを、簿記では「諸掛かり(しょがかり)」と呼びます。
この諸掛かりの仕訳ルールは、ある「1つのストーリー」をイメージするだけで驚くほど簡単に理解できます。それは、「その商品は今、どの段階にいるのか?」という商品の旅のストーリーです。
商品は、「①お店にやってくる」→「②お店で待機する」→「③お客さんの元へ旅立つ」という3つのフェーズを通ります。コストが発生したのがどのフェーズかによって、簿記での扱い方がガラッと変わります。
青森の農家から100円のりんごを買いました。でも、お店に運ぶためのトラック代(送料)が50円かかりました。お店に届いたとき、このりんごはお店にとっていくらの価値(原価)でしょうか?「100円のりんご+50円の送料」で、150円の価値があると考えますよね。
商品を自分のお店に並べて「売れる状態」にするために絶対に必要なコストは、すべて「商品の価値の一部」と考えて「仕入(費用)」に含めてしまいます。「引取運賃」といった別の勘定科目は使いません。
仕入れたりんごを、売れるまでお店の冷蔵庫(倉庫)で保管します。このときにかかる倉庫代や電気代はどうでしょうか?倉庫に1ヶ月置いたからといって、150円のりんごが200円の価値にパワーアップするわけではありませんよね。
これは「すでに手元にある商品を、ただ維持するためだけのコスト」です。だから仕入には含めず、「保管費」という別の費用として記録します。
お店にあるりんごを、遠くのお客さんの家まで発送しました。このときにかかった送料はどうでしょう?このりんごはすでに自分のお店のものであり(仕入は完了済み)、お客さんに届けるための送料は、お店側の「サービスや販売努力」としてかかったコストです。
そのため、商品の原価(仕入)とは切り離して、「発送費」という別の費用として記録します。
ここまでのストーリー(理由)が分かれば、あとは型に当てはめるだけです。基本の型と、実際の例題を見てみましょう。
【例題7】仕入時の送料を払った場合
仕入時の引取運賃1,200円を現金で支払った。
商品を仕入れるために直接かかった運賃は、商品の原価(価値の一部)になったと考えて、そのまま借方(左)の「仕入」を増やします。
【例題8】保管料を払った場合
商品の倉庫代5,000円を現金で支払った。
商品の価値を高めるものではなく、維持するためのコストなので「仕入」には含めません。「保管費(費用)」として別に借方(左)に記録します。
【例題9】販売時の送料を払った場合
販売時の送料500円を現金で支払った。
すでに仕入が終わっている商品を売るためにかかったコストです。売上のマイナスにはせず、「発送費(費用)」という専用の勘定科目を使って借方(左)に記録します。