簿記3級 商品売買・三分法

売掛金・買掛金・未収入金・未払金の違い|商品売買で判断する方法

売掛金・買掛金は営業活動(本業)の取引、未収入金(未収金)・未払金は本業以外の取引で使います。

先に結論

売掛金・買掛金は商品売買(本業)の取引、未収入金(未収金)・未払金は商品売買以外(本業以外)の取引で使います。

簿記3級では、用語の意味を丸暗記するよりも、取引の流れとホームポジションを結びつける方が安定します。

「本業の商品売買」か「本業以外の取引」かを先に判断すると、売掛金・未収入金・買掛金・未払金の選択が安定します。

なぜ間違えるのか

全部「ツケ」に見える

売掛金も未収入金も、あとでお金をもらう点は同じです。買掛金も未払金も、あとでお金を払う点は同じです。だから、まず名前だけを見ると迷います。

本業かどうかを見ていない

ポイントは「何を売ったか・何を買ったか」です。商品なら本業なので売掛金・買掛金。備品や土地など商品以外なら、未収入金・未払金です。

売った話か、買った話かを飛ばす

売ったなら「あとでもらう」ので、売掛金または未収入金。買ったなら「あとで払う」ので、買掛金または未払金。先にここを分けると簡単です。

売掛金と未収入金・買掛金と未払金を教科書の流れで解説

ここからは、effbokiの実際の教科書を使って解説していきます。

4
「営業活動(本業)」と「営業活動(本業)以外」で勘定科目が変わる
なぜ「売掛金」と「未収入金」を分けるのか?

上の勘定科目一覧を見て、「売掛金」と「未収入金」の説明がほとんど一緒だなと思った方、鋭いです。

「売掛金(うりかけきん)も、未収入金(みしゅうにゅうきん)も、どちらも『口約束(ツケ)によるあとでお金をもらえる権利』だよね? 面倒だから全部まとめて『あとでもらえる金』じゃダメなの?」
結論から言うと、絶対にダメです。

なぜなら、簿記には「営業活動(本業=メインの商売)」と「それ以外(サブの活動)」を明確に区別して表示しなければならないという鉄則があるからです。

ストーリーで納得:「ラーメン屋の売上」の秘密

あなたが銀行の融資担当者として、あるラーメン屋に融資をするか審査していると想像してください。
その店長がこう言いました。「うちは先月、100万円の売上がありました!」
これを聞いて、あなたは「お、繁盛してるな!」と思いますか?
実は、中身を見たらこうでした。

  • ケースA: ラーメンが売れて100万円入ってきた。
  • ケースB: ラーメンは全然売れなかったが、店の冷蔵庫やバイクをリサイクルショップに売って100万円入ってきた。
判断の違い

ケースAなら、「本業が順調だから、来月も儲かるだろう」と判断してお金を貸せます。

ケースBなら、「資産を切り売りしているだけで、店は潰れる寸前だ」と判断してお金を貸せません。

もし、簿記でこれを区別せずに記録していたら、銀行や投資家は「この会社の実力」を見誤ってしまいます。
だからこそ、「本業で発生した権利(売掛金)」なのか、「それ以外で発生した権利(未収入金)」なのかを、名前を変えて厳格に区別するのです。

同様に、負債の単元に出てくる「買掛金」と「未払金」についても、同じ理由で必ず勘定科目を分けて記帳します。表で表すと、以下の通りです。

区分 活動の内容 あとでもらう権利(資産) あとで払う義務(負債)
① 営業活動
(本業=メインの商売)
商品を売買する
(いつもの商売)
売掛金
(うりかけきん)
買掛金
(かいかけきん)
② それ以外
(サブの活動)
備品や土地を売買する
(たまにある活動)
未収入金
(みしゅうにゅうきん)
未払金
(みばらいきん)
ここがポイント
  • 商品(本業のモノ)を売ってツケにした → 「売掛金」
  • 備品(本業以外のモノ)を売ってツケにした → 「未収入金」
  • 商品(本業のモノ)を買ってツケにした → 「買掛金」
  • 備品(本業以外のモノ)を買ってツケにした → 「未払金」
教科書で前後の流れまで確認

この続きは教科書で確認できます

この記事では、effboki教科書の中から「売掛金と未収入金、買掛金と未払金をなぜ分けるのか」という考え方を記事向けに整理しました。教科書本編では、簿記についてもっと体系的に、点ではなく繋がりで確認できます。

簿記3級の教科書を無料で見てみる 質問しながら簿記を学びたい方はこちら

次に読む記事

商品売買の仕訳一覧|三分法・売掛金・買掛金を流れで整理

商品売買は、仕入・売上・売掛金・買掛金を取引の流れで見ると覚えやすくなります。

商品売買・三分法の記事一覧

売掛金・買掛金、三分法、仕入、売上、売上原価を、商品売買の流れと決算整理、商品BOXまでつなげて確認できます。