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導入(フック & Why)
🎯 最小結論(この単元で最初に固めること)

最初にやるのは、科目名当てではありません。「あとでもらう話か」「あとで払う話か」を決めることです。

  1. あとでもらうなら 債権(資産)、あとで払うなら 債務(負債) と見る。
  2. 債権か債務かが決まったら、取引の中身で勘定科目を選ぶ。
  3. 手形・電子記録・クレジットは、独立した別判定ではなく、取引の手段として最後に読み替える
🤝 ストーリー導入

会社の取引では、現金でその場で終わるものだけでなく、あとで受け取る取引、あとで支払う取引もたくさんあります。

まずは、ふだんの生活と比べてみましょう。

みんなの買い物では、現金やクレジットカードで支払って、その場でひとまず終わることが多いですよね。

でも会社では、取引の内容に合わせて、使う勘定科目が変わります。商品を売って代金をあとで受け取るなら売掛金、備品を買って代金をあとで支払うなら未払金、というように、同じ「現金がまだ動いていない取引」でも中身によって名前が変わります。

会社では次のように色々な取引が日々生まれます。

  • 商品を売ったが、代金は来月受け取る
  • 備品を買ったが、支払は後日になる
  • 現金を貸したので、あとで返してもらう / 現金を借りたので、あとで返す
  • 社員の交通費をいったん立て替えた / 源泉所得税などをいったん預かった
  • 商品の受け渡しはまだだが、代金だけ先に払った / 先にもらった
  • 売買そのものは同じでも、現金ではなく手形・電子記録・クレジットで処理した
ここをイメージできると、科目がつながります。

取引は商品の売買だけではありません。お金を貸して後で返してもらうなら 「貸付金」、お金を借りて後で返すなら 「借入金」 が発生します。

つまり、現金を貸すということは、現金を渡して、代わりに将来現金を返してもらえる権利(資産)を得たということです。反対に、現金を借りたら、「将来、現金を返さなければならない義務(負債)」が生まれます。

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全体像(俯瞰図・構造マップ)

最初から「売掛金かな、貸付金かな、未払金かな」と科目名を当てに行くと迷いやすくなります。先に後でもらう取引か、後で払う取引かをつかむと、そのあとに債権・債務、さらに勘定科目へと自然に進めます。

先に決めることは1つだけ
「権利なのか義務なのか」。ここが決まれば、問題文の読み方が一気に安定します。

Q1 まず、権利なのか義務なのかを判別する

  • あとでもらう → 債権(資産)
  • あとで払う → 債務(負債)

ここでは、まだ売掛金・買掛金などの名前までは決めません。まずは「権利なのか義務なのか」を決めるだけで十分です。

最初は、「将来、現金をもらえる権利なのか」「将来、現金を支払わなければならない義務なのか」と考えて大丈夫です。ここが見えると、そのあとに選ぶ勘定科目もぐっと整理しやすくなります。

Q2 次に、取引の中身に合わせて勘定科目を決定する

Q1で債権債務かが見えたら、次は「どんな取引なのか」で勘定科目を決めます。

どの債権・債務でも、仕訳の動きはこの4つ

状態 仕訳の型 意味
債権が発生
×××
×××
もらえる権利が増える
債権が消滅
×××
×××
もらえる権利がなくなる
債務が発生
×××
×××
払う義務が増える
債務が消滅
×××
×××
払う義務を果たす

この単元でやる取引と勘定科目一覧

一覧表(場面・勘定科目・仕訳の型)
場面 勘定科目 この勘定科目を使用する時 仕訳の型(最小形)
本業の売買をツケで取引 売掛金 本業の商品・サービスをツケ(掛け)で売った時。代金は後で受け取る。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
買掛金 本業の商品をツケ(掛け)で仕入れた時。代金は後で支払う。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
本業以外の売買をツケで取引 未収入金 備品など、本業以外の取引で代金をツケで売った時。代金は後で受け取る。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
未払金 備品など、本業以外の取引で代金をツケで支払う時。代金は後で支払う。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
手形を使う取引 受取手形 口約束ではなく、手形という証書を受け取り、後で支払ってもらうと約束した時。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
支払手形 口約束ではなく、手形という証書を渡して、後で支払うと約束した時。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
電子記録を使う取引 電子記録債権 手形の電子版と考えて大丈夫です。問題文に「電子記録に記録した」と書いてあり、後で受け取る時に使う。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
電子記録債務 手形の電子版と考えて大丈夫です。問題文に「電子記録に記録した」と書いてあり、後で支払う時に使う。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
クレジット取引 クレジット
売掛金
クレジットカードを使って売り上げた時。代金は後で入ってくる。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
クレジット
買掛金
クレジットカードで購入した時。代金は後で支払う。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
お金の貸し借り 貸付金 お金を貸して、後で返してもらう時。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
借入金 お金を借りて、後で返す時。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
一時的な精算 立替金 だれかの分を、いったん代わりに払った時。後で返してもらう。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
預り金 だれかのお金を、いったん預かった時。後で渡す。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
お金が先 前払金 代金だけ先に支払った時。商品やサービスはまだ受け取っていない。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
前受金 代金だけ先に受け取った時。商品やサービスはまだ渡していない。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
内容がまだ不明 仮払金 支払ったが、何の代金かまだ分からない時に、いったん置いておく。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
仮受金 受け取ったが、何のお金かまだ分からない時に、いったん置いておく。
発生
×××
×××
消滅
×××
×××
無料プレビューはここまで

色々な取引と債権債務 (Various Transactions and Receivables/Payables)の続きは会員ページで学べます

この先では、例題・判断手順・演習を使って理解を完成させます。

  • パターン1:売掛金・買掛金(本業の“ツケ”)
  • パターン2:未収入金・未払金(本業以外の“ツケ”)
  • パターン3:受取手形・支払手形(手形を使う取引)
  • パターン4:電子記録債権・電子記録債務
  • パターン5:クレジット売掛金・買掛金
  • その他の演習・確認問題