簿記3級 5要素(資産・負債・純資産・費用・収益)

流動資産・固定資産・繰延資産とは?なぜ分ける?資産の分類を解説

資産は、すぐにお金になる流動資産、長く使う固定資産、効果が長く続く特殊な費用である繰延資産に分けます。分ける理由は、会社が今すぐ使えるお金をどれくらい持っているかを正しく見るためです。

先に結論

資産は、会社にとってのプラスの財産です。ただし、資産を全部まとめて見るだけでは、会社が今すぐ使えるお金をどれくらい持っているかがわかりません。

そのため、資産は「1年以内にお金になる流動資産」「1年を超えて長く使う固定資産」「将来にも効果が続く特殊な費用である繰延資産」に分けます。

流動資産・固定資産・繰延資産に分ける理由は、B/Sを見る人が会社の支払い能力や資産の中身を正しく判断できるようにするためです。

なぜ間違えるのか

資産をひとまとめにして見る

資産が多くても、すぐ使える現金なのか、長く使う建物なのかで意味が違います。資産を全部まとめて見ると、会社の支払い能力を誤解しやすくなります。

1年以内にお金になるかを見ない

流動資産と固定資産は、1年以内に現金化・消費されるかどうかで分けます。この基準を飛ばすと、現金・商品・建物を同じ感覚で見てしまいます。

繰延資産を普通の資産と同じに考える

繰延資産は、現金や建物のような財産そのものではなく、将来にも効果が続く特殊な費用です。費用なのに資産に入る理由を押さえる必要があります。

流動資産・固定資産・繰延資産を教科書の流れで解説

ここからは、effbokiの実際の教科書を使って解説していきます。

2
Step 2:資産(Assets)

📖 定義: 現金のほか、将来お金を受け取ることのできる権利など。

💡 イメージ:
会社にとってのプラスの財産です。例えば、現金や預金のような「お金そのもの」、売掛金のような「これからお金になる権利」、建物や備品のような「仕事に使うモノ」です。
1 3つの分類(流動資産・固定資産・繰延資産)
資産の「3つの分類」:すぐにお金になる? 長く使う? それとも…?

BSの左側に入る「資産」。現金や商品、建物など、会社にとっての「現時点にあるプラスの財産」であることは学びましたね。

しかし、ひとくちに「資産」と言っても、その性質はまったく違います。たとえば、「明日すぐに支払いに使えるレジの現金」と、「これから何十年も使い続ける予定の自社ビル」を、ただ「資産」として同じ箱に混ぜてしまったらどうなるでしょう?

もし「会社の資産は全部で1億円あります!」と言われても、中身を開けてみたら「9,900万円は売ることのできない建物で、今すぐ使える現金は100万円しかない」という状態だったら、明日の支払いに困って会社が立ち行かなくなってしまうかもしれません。

ここが大事

会社の健康状態を正確に知るためには、「トータルでいくらあるか」だけでなく、「いざという時、すぐに使えるお金がどれくらいあるか」がとても重要になります。

そこで簿記の世界では、資産をさらに「3つのグループ」に分類してBSに記録するルールになっています。

分け方の基準①:「1年基準」

まず、現金や建物といった「財産」を、「1年以内に現金になるか?(すぐ使えるか)」、それとも「1年を超えて長く使うか?」という基準で真っ二つに分けます。

1年以内に現金になるもの ➔ 流動資産(りゅうどうしさん)

1年を超えて長く使うもの ➔ 固定資産(こていしさん)

分け方の基準②:第3の特殊な資産「繰延資産」

そしてもう一つ、少し特殊な「第3の資産」が存在します。それが「繰延資産(くりのべしさん)」です。

これは現金や建物のような「売ってお金になる財産」ではありません。「すでに支払ってしまった費用」です。

【繰延資産とは?なぜ費用なのに資産の箱に入れるの?】

すでに支払った費用なら、普通はそのまま「費用」になりますよね。でも、たとえば会社を立ち上げるための初期費用(創立費)など、「今年お金は払ったけれど、その効果が来年も再来年も、未来に向かって長く続いていく特別な支出」があります。

簿記の世界では、「未来の会社に良い効果をもたらすパワー(価値)がまだ残っているなら、それは会社にとっての一つの財産(資産)と考えてもいいよ!」という特別なルールが認められています。だからこそ、本来は費用であっても「繰延資産」という名前をつけて、資産の仲間にいれることができるのです。

このように、資産は「1年基準」と「特殊な費用」という視点で、以下の図のように「流動資産」「固定資産」「繰延資産」という3つの仲間に分けられます。

資産の中に流動資産・固定資産・繰延資産の三つの種類があるということがわかればok!!

自動
貸借対照表(B/S)
資産
流動資産

1年以内に現金になる資産、または現金そのもの。

現金・売掛金・商品 など

固定資産

1年を超えて、長く使うために持っている資産。

建物・土地・備品 など

繰延資産

効果が長く続くので、特別に資産として残すもの。

創立費 など

負債
純資産
教科書で前後の流れまで確認

この続きは教科書で確認できます

この記事では、effboki教科書の中から「流動資産・固定資産・繰延資産」の考え方を記事向けに整理しました。教科書本編では、簿記についてもっと体系的に、点ではなく繋がりで確認できます。

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