簿記3級 商品売買・三分法

売掛金と未収入金・買掛金と未払金の違い|後払いの科目を比較

この記事の目次

まず、ここだけ押さえよう

同じ「代金はあとで」でも、商品の売買なら「売掛金・買掛金」、自社で使う備品などの売買なら「未収入金・未払金」です。

まずは、自分の会社にとって「資産」なのか「負債」なのかを考えます。売った代金をあとで受け取るなら、代金を受け取る権利なので資産。買った代金をあとで払うなら、代金を支払う義務なので負債です。

次に、何を、どんな目的で売買したのかを確認します。本業でお客さんに販売する商品の代金なら、資産は「売掛金」、負債は「買掛金」。自社で使う備品など、商品以外の代金なら、資産は「未収入金」、負債は「未払金」です。まず資産・負債で大きく分け、その中でモノの役割に合う科目を選ぶ、という順番です。

後払いの売買:この2つで科目が決まる
何の代金?売った → あとで受け取る
受け取る権利=資産
買った → あとで払う
支払う義務=負債
本業で販売する商品売掛金商品の代金を受け取る買掛金商品の代金を払う
商品以外
自社で使う備品・建物など
未収入金備品などの代金を受け取る未払金備品などの代金を払う

売掛金と未収入金は、どちらも「あとで受け取る」。買掛金と未払金は、どちらも「あとで払う」。違うのは、何を売買したかです。

たとえば、同じ机を後払いで買っても、お客さんに売るための仕入れなら「買掛金」、自社の事務所で使うためなら「未払金」です。「机だから」とモノの名前で決めず、自分の会社にとって商品なのか、使う備品なのかを確認すると、使い分けられます。

詳しい解説

売掛金と未収入金・買掛金と未払金

1
パターン1:売掛金・買掛金(本業の“ツケ”)
▼

本業の商品・サービスをツケ(口約束)で売買したときに使うのが、売掛金・買掛金です。
「商品を掛けで買った・売った」と書いてあったら、この勘定科目を使用してください。
簿記三級では、「商品の売買=本業」「商品以外の売買(備品、建物等)=本業以外」と考えて大丈夫です。

売掛金(資産) 本業の商品・サービスをツケ(口約束)で売った時に使います。
将来、現金を受け取ることができる権利なので、資産です。
買掛金(負債) 本業の商品・サービスをツケ(口約束)で買った時に使います。
将来、現金を支払わなければならない義務なので、負債です。
売掛金・買掛金と未収金・未払金

同じ「ツケ(=口約束)」でも、本業の売買かどうかが分かれ目。

  • 本業の売買(=商品の売買) → 売掛金・買掛金
  • 本業以外の売買(=商品以外の売買)→ 未収金・未払金
1-1 売掛金(発生)
📝 例題:商品を120,000円で掛け販売した。
💡 解答
120,000
120,000

意味:売上は成立。入金は後日だが「もらえる権利」が発生。

1-2 売掛金(消滅=回収)
📝 例題:上記の売掛金120,000円が普通預金に振り込まれた。
💡 解答
120,000
120,000

意味:「もらえる権利」が現金(預金)に変わったので売掛金が消える。

1-3 買掛金(発生)
📝 例題:商品を80,000円で掛け仕入した。
💡 解答
80,000
80,000

意味:仕入は成立。支払は後日なので「払う義務」が発生。

1-4 買掛金(消滅=支払)
📝 例題:上記の買掛金80,000円を現金で支払った。
💡 解答
80,000
80,000

意味:払う義務を果たしたので買掛金が消える。

2
パターン2:未収入金・未払金(本業以外の“ツケ”)
▼

本業ではない売買をツケで行ったときに使うのが、未収入金・未払金です。備品や車両など、商品以外のものを売買しているならこちらを考えます。

未収入金(資産) 備品など、本業以外のものをツケで売り、代金を後で受け取るときに使います。
将来、現金を受け取ることができる権利なので、資産です。
未払金(負債) 備品など、本業以外のものをツケで買い、代金を後で支払うときに使います。
将来、現金を支払わなければならない義務なので、負債です。
2-1 未収入金(発生)
📝 例題:備品を50,000円で売却し、代金は後日受け取る。
💡 解答
50,000
50,000

意味:備品を売却したので本業以外の売買が成立しました。代金はまだ受け取っていないので、未収入金という「もらえる権利」が発生します。

2-2 未収入金(消滅=回収)
📝 例題:未収入金50,000円が普通預金に振り込まれた。
💡 解答
50,000
50,000

意味:未収入金として持っていた権利が、普通預金への入金に変わったので未収入金が消えます。

2-3 未払金(発生)
📝 例題:備品40,000円を購入し、代金は後日支払う。
💡 解答
40,000
40,000

意味:備品の購入は終わっていますが、支払はまだです。そこで未払金という「あとで支払う義務」を計上します。

2-4 未払金(消滅=支払)
📝 例題:未払金40,000円を現金で支払った。
💡 解答
40,000
40,000

意味:代金を実際に支払ったので、未払金という義務を果たしました。未払金が消え、現金が減ります。

よくある質問

売掛金と未収入金は、何で使い分けますか?

どちらもあとで代金を受け取る権利ですが、商品の販売なら売掛金、自社で使う備品など商品以外の売却なら未収入金を使います。

備品を後払いで買ったときも、買掛金ですか?

自社で使う備品など、商品以外の購入代金は未払金にします。本業で販売する商品の代金なら買掛金です。モノの名前だけでなく、自社での役割を確認します。

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著者
effboki編集部
監修
effboki代表清水 和
更新日

この記事は、簿記3級・2級の学習者がつまずきやすいポイントを、教材設計と質問対応の観点から整理しています。