5 「営業活動(本業)」と「営業活動(本業)以外」で勘定科目が変わる②
ここで一つ、クイズを出します。
「会社で土地を買ったときの勘定科目は何でしょうか?」
「簡単だよ、『土地』でしょ?」と思ったあなた。実は、半分正解で、半分間違いです。
簿記の世界では、「何を買ったか(モノ)」ではなく、「何のために買ったか(目的)」によって名前(勘定科目)が変わるという、とても重要なルールがあります。
同じ「土地」を買ったとしても、あなたの会社の「本業」が何かによって、扱いが180度変わってしまうのです。具体例を見てみましょう!
- 買った目的: その土地の上に自分たちのお店を建てて、パンを焼いて売るため。
- 扱い: その土地は、パンを売る(本業)の為の土台として、長く使い続けることになります。
「土地(固定資産)」を使用します。
もしパン屋が、お店を建てるための土地を「商品(流動資産)」として記録してしまったらどうなるでしょう?
B/Sの誤解: 決算書を見た銀行の人は、「このパン屋、パンじゃなくて土地を売るための在庫(商品)を大量に抱えているぞ?」と勘違いしてしまいます。
P/Lの誤解: 将来、お店を移転するためにこの土地を売ったとき、臨時で入ってきたお金にもかかわらず「本業の売上(パンが売れた利益)」に混ざってしまいます。これでは、パンがどれくらい売れているのか本当の成績がわからなくなってしまいます。
- 買った目的: その土地を誰かに高く転売して、利益を出すため。
- 扱い: その土地は、パン屋にとっての「パン」と同じように、「本業の”商品”」となります。
「商品(流動資産)」を使用します。
もし不動産屋が、販売目的の土地を「土地(固定資産)」として記録してしまったらどうなるでしょう?
B/Sの誤解: 「この不動産屋、売るものが全然ないぞ(在庫ゼロ)? その割に、自社ビル用の土地(固定資産)はやたら広いな…」と勘違いされてしまいます。
P/Lの誤解: その土地が売れたとき、「売上(本業の儲け)」ではなく、「固定資産売却益(臨時の儲け)」になってしまいます。不動産屋なのに「本業の売上がゼロ」という、あり得ない成績表が出来上がってしまいます。
- 売るために持っているモノ(営業活動目的=本業) ➡ 「商品」
- 使うために持っているモノ(営業活動以外=土台) ➡ 「備品」「土地」「建物」