Step 5:前払い・前受け(商品売買に絡む前払金・前受金)
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人気のゲームソフトを予約したり、特注のケーキを注文したりするとき、先にお金(手付金)を払うことがありますよね。商売の世界でも、商品の仕入や販売に先立って、手付金(前金)をやり取りすることがよくあります。
このとき、お店とお客さん(あるいは仕入先)の間で「お金は動いたけれど、商品はまだ渡していない(受け取っていない)」という状況が生まれます。
簿記の絶対ルールは「商品が動いたときに、仕入・売上を記録する」こと。つまり、お金だけが動いたこの段階では、まだ「仕入」や「売上」という勘定科目は使えません。そこで登場するのが、一時的な処理として使う「前払金(まえばらいきん)」と「前受金(まえうけきん)」です。
自分が前金を「支払う側」か「貰う側」かで、発生する権利や義務が全く逆になります。
先に手付金を払った側は、「お金を払ったんだから、将来、確実に商品を受け取る権利」を手に入れます。この「権利」を持っている状態なので、前払金は「資産(債権)」のグループとして扱います。
先に手付金をもらった側は、「お金をもらったんだから、将来、確実に商品を渡さなければいけない義務」を背負うことになります。この「義務(約束)」を背負っている状態なので、前受金は「負債(債務)」のグループとして扱います。
【例題10】前払金を払った場合
来月納品予定の商品代10,000円を前払いした。後日、商品が届いた。
現金は減りましたが、商品はまだ届いていないので「仕入」にはできません。代わりに、「将来、商品を受け取る権利」のチケットとして「前払金(資産)」を記録します。
後日、商品が届いたら堂々と「仕入」を記録します。そして、役割を終えた「前払金(予約チケット)」を消滅させます。
【例題11】前受金を受け取った場合
来月引き渡す商品の代金20,000円を前受けした。後日、商品を渡した。
現金をもらいましたが、商品はまだ渡していないので「売上」にはできません。「将来、商品を渡さなければいけない義務」として、「前受金(負債)」を記録します。
後日、商品を渡して約束を果たしたら、ここで初めて「売上」を記録します。同時に、役割を終えた「前受金(義務)」を消滅させます。