簿記3級 決算・帳簿・財務諸表

【決算・帳簿】貸借対照表の勘定式と報告式の違いとは?B/Sの表示ルールを解説|簿記3級

貸借対照表の勘定式と報告式は、表示の形が違うだけで資産・負債・純資産を示す目的は同じです。

先に結論

簿記の学習もいよいよ大詰め。最終ゴールである「貸借対照表(B/S)」を作成する段階になると、突然「勘定式(かんじょうしき)」と「報告式(ほうこくしき)」という2つの形式が登場します。

結論から言うと、この2つは「見せ方(デザイン)が違うだけで、中身の数字はまったく同じ」です。

勘定式: 今までずっと使ってきたT字勘定と同じ、「左と右」に分ける形。

報告式: 資産・負債・純資産を、「上から下」へ順番に並べていく形。

「せっかく左右のルールを覚えたのに、なんで急に縦に並べるの?」と思うかもしれません。この記事では、なぜわざわざ2つの形が用意されているのか、その目的とそれぞれの特徴をわかりやすく解説します!

なぜ勘定式と報告式で混乱してしまうのか?

初学者がB/Sの作成問題でパニックになってしまう原因は、主に以下の3つです。

1. 「全く別の新しい表」だと思い込んでいる

形が違うだけで、書かれている「資産」「負債」「純資産」の金額は同じです。勘定式で左側(借方)にあった資産が、報告式では一番上に来ただけ。ここを別のものだと身構えてしまうと、急に難しく感じてしまいます。

2. それぞれの「目的」を知らない

なぜ2つの形があるのでしょうか?勘定式は「左右の合計がピタッと一致しているか(天秤のバランス)」をパッと見るのに最適です。一方、報告式は「会社の財産の内訳を、書類として上から下へズラズラと読んでいく」のに向いています。実務では、見やすさの観点から報告式がよく使われます。

3. ホームポジション(定位置)の理解がフワッとしている

勘定式でも報告式でも、資産・負債・純資産の大きなグループ分けは変わりません。「資産がきて、その次に負債がきて…」というホームポジションの土台がしっかりしていれば、横に並べられようが縦に並べられようが、迷わずブロックを配置できるようになります。

ここからは、この記事の図解を使って、勘定式と報告式の具体的な形と構造を一緒に図解で確認していきましょう。

貸借対照表の勘定式と報告式を図解で順番に解説

ここからは、この記事の図解を使って解説していきます。

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step2.B/Sの構造(報告式と勘定式)

表示方法-報告式と勘定式-

B/Sの表示方法(形式)は、大きく分けて2つあります。勘定式報告式です。

勘定式:

今までTフォームで学んできた、おなじみの「左と右」に分ける形式です。
全体をパッと見て天秤のバランスを確認しやすいので、主にB/S(貸借対照表)でよく使われます。

報告式:

上から下へ、ズラズラと箇条書きで並べていく形式です。
資産、負債、純資産を上から順番に並べるため、B/Sの内訳を縦に追いやすくなります。

文だけだとイメージしづらいと思うので、ここからは一緒に図解で確認していきましょう。

勘定式
貸借対照表(勘定式・3級レベル) (単位:円) 資産の部 現金 ××× 売掛金 ××× 商品 ××× 備品 ××× 建物 ××× 資産合計 ××× 負債の部 買掛金 ××× 未払費用 ××× 長期借入金 ××× 負債合計 ××× 純資産の部 資本金 ××× 資本剰余金 ××× 利益剰余金 ××× 純資産合計 ××× 負債・純資産合計 ×××
報告式
貸借対照表(報告式・3級レベル) (単位:円) 資産の部 I 流動資産 ・現金 XXX ・売掛金 XXX ・商品 XXX II 固定資産 ・備品 XXX ・建物 XXX III 繰延資産 ・創立費 XXX 資産合計 XXX 負債の部 I 流動負債 ・買掛金 XXX ・未払費用 XXX II 固定負債 ・長期借入金 XXX 負債合計 XXX 純資産の部 I 株主資本 1 資本金 XXX 2 資本剰余金 (1)資本準備金 XXX 3 利益剰余金 (1)利益準備金 XXX (2)繰越利益剰余金 XXX 純資産合計 XXX

形が変わっても、B/Sのゴールは「会社の状態を見せること」!

勘定式と報告式の違いはスッキリ理解できましたか?

最初は見慣れない「報告式(縦並び)」に戸惑うかもしれませんが、落ち着いて上から順番に見ていけば、今まで学んできた勘定科目が整理されて並んでいるだけだと気づくはずです。

「左右のバランスを確認したい時は勘定式」「内訳をじっくり読みたい時は報告式」。この見せ方の違いを知っておけば、本試験でどちらの形式を指定されても、焦らず確実に点数を取ることができますよ!

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この記事では、「貸借対照表の勘定式と報告式」の考え方を分かりやすく整理しました。関連する学習記事では、簿記についてもっと体系的に、点ではなく繋がりで確認できます。

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著者
effboki編集部
監修
effboki簿記学習設計チーム
公開日
更新日

この記事は、簿記3級・2級の学習者がつまずきやすいポイントを、教材設計と質問対応の観点から整理しています。